2011年11月11日金曜日

メモ:Algo Habrán Hecho

アルゼンチンで制作された歴史番組、"Algo Habrán Hecho por la Historia Argentina"。まだ全部は見終わっていないけれど、第1回の内容は1806年と1807年のイギリス侵略から1810年の独立まで。司会と解説の2人組が自由に時空を移動という体で、再現ドラマやビジュアル効果を交えつつ、ヨーロッパでロケまでしたりしていて見応えあるけれど、手が込んでいる割に司会のMario Pergoliniが普段着。いつも同じ服を着ているので一応衣装なんだろうけど。ちなみに、Algo habrán hechoというフレーズは、軍政期によく使われた言い回しとのこと。

¿De dónde salió un país que tiene 8 veces la superficie de Francia, pero la mitad de su población? ¿Cómo se hace un lugar en que la mayoría de su presidente fueron impuestos por dictaduras o por fraudes? ¿Cómo fue? ¿Cómo es? Un país que en menos de 200 años de vida participó de cuatro guerras. Dos contra sus vecinos y dos contra potencias del primer mundo. Donde sus máximos héroes suelen morir pobres o en el exilio de sus dictadores que le dan nombre a importantes calles de su capital. ¿Cómo se llega a un país donde cada pibe que nace debe más de 4000 dólares a gente que no conoce? Hay una historia, o más bien varias. Voces y silencios. Hay preguntas que salen a cada paso y un relato que se escribe en los repliegues de los días que escapa espantado de los manuales. Argentina es un drama, es verdad, pero también una aventura. Héroes increíbles, villanos desmedidos, y tipos que más cerca de unos o de otros hicieron lo que pudieron en un territorio signado por el saqueo, la resistencia y la literatura. De todas esas cosas habla este programa, este viaje.





2011年11月3日木曜日

フォルクローレ+ポップ

チリのアーティストGepe。ビクトル・ハラの影響を受けたフォルクローレ+ポップというスタイルが特徴らしいけれど、癖がなくて聞きやすい。


Gepe_Por la Ventana


Gepe_Alfabeto

数年前に東京国際映画祭で見逃したチリ映画『見まちがう人たち (Ilusiones Ópticas)』。ずっと観たいと思っているのだけれど、これまで縁がないまま。その監督Cristián Jiménezの新作「Bonsái (盆栽)」が今年のカンヌ映画祭に出品されていたらしい。日本でも公開されるといいな。


Tonta Canción de Amor

SPURの成海璃子がお気に入りの日本のバンドを紹介する連載を読むにつけ、彼女のセンスのあまりの硬派さに、なんかビートルズとかオアシスとかでごめん、ブラーですらなくて本当にごめんと思う近頃、ある歌の「dos enamorados」という部分がやたらと頭の中で鳴り響くので、それがなんの歌かよくわからなかったので調べてみたらコチラ↓。おそらくメキシコのTVが原因だと思うけれど、おそるべし。


Banda Los Recoditos_Dos Enamorados

このように知らない間に頭の中に伝染りやすい歌のことをスペイン語ではpegajoso/aと表現するけれど、OV7の「Te Quiero Tanto」もそんな歌のひとつ。日本に帰るためにまだ暗い明け方をメリダの空港まで友人に車で送ってもらっていたときにラジオから流れていたのだけれど、"Pues tal vez el mundo aprenderá con nuestro amor lo bello que es amar. Y tal vez lo vuelva a repetir pareja por pareja el mundo entero al fin.(「たぶんみんな僕たちの愛でどれだけ愛するということ美しいか学ぶよ」「そして恋人たちから恋人たちへ世界中で繰り返されるかもしれないわね」)"という歌詞に「ケッ、tonta canción de amor」と思いながらも駅から仕事までの間に歩きながら聞いてしまう。実は少し口ずさんでもしまう。本当ごめん。



OV7_Te Quiero Tanto


El Gran Silencio_Tonta Canción de Amor

2011年10月18日火曜日

ガールズバンドのドラム

美人かつ硬派なサウンドで、ドリュー・バリモアが好きそうな、メキシコシティ出身の女子4人バンドRuido Rosa。スウェーデンのガールズバンドThose Dancing Daysと同じく、ドラムがなんとなくぽっちゃり担当なのが気になる。

RUIDO ROSA_Miedo a Caer


THOSE DANCING DAYS_Bitten

2011年9月23日金曜日

Café la Habana

レイナルド・アレナスの自伝的作品「夜になる前に Antes que anochezca」をもとにした映画にでてくるハバナのシーンのいくつかはメキシコのユカタン州のメリダで撮影されている。

そんなメリダのセントロにあるのがCafé la Habana。たぶん50年代から営業しているこの店のウェイターは驚くほど愛想がないし、とりわけサービスがいいわけでもないのだけれど、24時間営業で、無料でwifiもコンセントも使えて、割としっかりとしたコーヒーが飲めるし、ちゃんとスイカなどの生のフルーツジュースもあって、かつ、手堅い味の軽食の種類もかなり豊富で、値段も普通、しかもテーブルには小さい観葉植物まで置いてある。これだけやる気のなさそうなウェイターのおじさんたちがどうやってこの居心地のいい空間を維持しているのかは常に疑問に思っているのだけれど、やる気はないけれど仕事はしっかりきっちりやるというのがわたしには理想的で、東京にもあったらいいのにといつも思う。

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2011年9月18日日曜日

シカ

もうひとつチリのグループ、Astroのもうすぐ発売されるアルバムの最初のシングルだそうです。

Astro_Ciervos

2011年9月17日土曜日

Los adolescentes

Mariana MontenegroとMilton Mahanによるチリのデュオ。Dënverという名前はケルアックのオンザロードからとったらしいけれど、キャッチーなリズムが耳に残るこの曲のタイトルはlos adolescentes、英語でいうところのteenager。思春期のエッセンスの切り取りかたがずいぶんおしゃれでよくできた印象のビデオ。


Dënver_Los Adolescentes


El Guincho_Bombay

とあるページでLos Adolescentesのビデオはバルセロナの宅録アーティスト(こんな言葉あるのね)El GuinchoのBombayの真似じゃないかと話題になったと書いてあったけれど、手法は似ていてもテーマが違えば別物では?と思いました。

2011年9月15日木曜日

パルプ

死神が探していた作家はセリーヌだったのか!知らなかった。
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2011年9月7日水曜日

Sweet Watermelon Tea

確か私が子供の頃のテレビは「もし地球が明日終わるとしたらあなたは最後の晩餐になにを選ぶか」というような内容で2時間の特番(!)をやっていたし、アメリカの刑務所では死刑囚が最後の食事に好きな食べ物を選ぶことができるというけれど、西瓜ジュースが今のところ私の答え。日本では夏に限られた店だけでお目にかかることのできるメニュー。今年の夏は一度しか飲めなかったけれど、シアトルズベストコーヒーで今年の夏の限定メニューだったのがスイカジャバクーラーというスイカのフラペチーノ。ただでさえ水っぽい西瓜に氷!と思いながら作る過程を凝視していると、ベースになるのは生の西瓜ではなくて西瓜シロップ。いざ飲んでみると確かに西瓜の風味はするけれど、思っていたよりキュンと甘酸っぱい不自然な味がして驚いた。リチャード・ブローティガンの「西瓜糖の日々」を読んだときに私が思い浮かべていたのは生の西瓜ジュースの柔らかい甘さだったのだけれど、実際の西瓜糖は人工的で、でも原始的な人工っぽさでなぜか少し懐かしさを感じさせる不思議な味。でも、こっちの方があの文章にしっくりくる味かもしれないと妙に納得した。

そして数日前、サンフランシスコで道を一本間違えて1時間ロスしてやっとBrenda’s French Soul Foodにたどり着くとすでに店の前には人だかり。それからさらに1時間、1人で並んだ目的は sweet watermelon tea。「西瓜+紅茶」は初めての体験で、紅茶のいいところと西瓜のいいところが調和していると、今まで林檎や檸檬などの果物と紅茶の組み合わせに批判的だったことを忘れて、もはや西瓜バカとしかいいようのない感想を抱き、これからは機会があれば積極的に飲んでいきたいと思った。朝食に頼んだのはEggs BenedictとCrawfishのベニエ(ドーナツのようなもの)。周りの人がみんなニコニコおいしいおいしいと言いながら食べているのが印象的なお店で、量が多くて1人で全部は食べきれず半分以上残してしまったけれど、レビューで4つ以上の☆と「想像を超える味」と絶賛されているお店だけあって初めてアメリカのレストランで心からおいしいと思った。しかし、このお店だからこそwatermelon teaもおいしかったんだろうかと疑問を抱きつつも、もし今度なにかの本にwatermelon teaという記述が出てきたら思い出すのはこの味。

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2011年8月30日火曜日

ダイヤモンドと真珠が好きな女の子


Surrogate_Pearls

I've got a plan
I've got a job for everybody involved
Feelings aside, I know that we could get along
At least enough to get what I want

She's got a name
That I really wish you wouldn't say
I took her home
And she's worth every penny I stole
Makes me never want to be alone

My motivation for praticing patience
I'm in love with a girl who likes diamonds and pearls
I'll be a man for her status and candor
I'm in love with a girl who likes diamonds and pearls

She's gonna be mine
And all she needs is proof of my love
The feeling i get
when I think about it rattles my bones
makes me never want to be alone

My motivation for praticing patience
I'm in love with a girl who likes diamonds and pearls
I'll be a man for her status and candor
I'm in love with a girl who likes diamonds and pearls

2011年3月23日水曜日

Los Changuitos


Café Tacvba_Los Changuitos

¡Qué bien que les viene, qué bien que les va, que viva la vida, y ja ja ja ja ja!

2011年3月21日月曜日

Winter Song


The Head and the Heart_Winter Song

Tell me somethin', give me hope for the night
We don't know how we feel
We're just prayin' that we're doin' this right
Though that's not the way it seems

Summer gone, now winter's on its way
I will miss the days we had
The days we had
I will miss the days we had
The days we had
Oh, I'll miss the days we had

Loving, leaving, it's too late for this now
Such esteem for each has gone
Has time driven our season away?
Cause that's the way it seems
In the world of the speech that is new
I'll be back again to stay
Again to stay
I'll be back again to stay
Again to stay
I'll be back again to stay


The Head and the Heart_Gone

2011年3月9日水曜日

2011年3月7日月曜日

ヒップスターバンド


The Head and the Heartというシアトルのバンド。

2009年に結成されて、去年の6月に自分たちでデビュー作をリリース。今年の1月にSub Popと契約、今はデジタル版が購入可能で4月16日にはCD、LPとして再発売される模様。

The Head and the Heartという名前で、私が小学6年生の頃に保健室でスリップ姿の私たちに「人間が”感じる”のは頭?それとも心?」という頓知のような質問をして、クラスの女子の半数以上が心臓を指差したのを見てブチ切れた担任の女の先生に1時間以上教室に居残りさせられるという思春期の理不尽な記憶を思い出したけれど、彼らが夏に野外で演奏している様子がすごく気持ち良さそうで何度も何度も動画を観ている。

The Head and The Heart - Ghosts (Queen Anne House Show) from Tyler Kalberg on Vimeo.



予定を見ると6月までぎっしりとライブのようで、ヨーロッパにも行くらしい。15ドルやそこらでこれだけ質のいい音楽が生で聴けるのだからうらやましくて溜息が出る。



Momma once told me
You’re already home where you feel love
I am lost in my mind
I get lost in my mind...

昨日からMTVで流されるようになった彼らのミュージックビデオ。オフィシャルHPで、無料で2曲ダウンロードできます。

2011年3月3日木曜日

王の役割

月曜日は自分でも驚くほどの凶悪な気持ちで満ちていて、そういう日に限って我慢して抑えている猟奇的な部分を周囲が刺激する。イラっとするたびに握り潰しフォークで刺された私の心の中の鳥。

荒廃した気持ちを鎮めるために、水曜日に観に行ったのが「英国王のスピーチ」。まだ荒れたままの気持ちは多くの銀座女子が鼻にかかった声で話すことや、カズオ・イシグーロの「わたしを離さないで」に出ている新生スパイダーマンの顔の小ささと首の長さにすらイラついて、映画を楽しめるのか危惧したけれど素晴しい映画でした。

同じくアカデミー賞にノミネートされていた「ソーシャル・ネットワーク」は社会的責任という意識が薄く、"cool"という感覚だけを求めて、その道程で友達を切り捨てることも厭わない、いわゆるYジェネレーションの話だったけれど、それとは対照的に「英国王のスピーチ」が描いているのはメディアが発展し具体的な王の肖像や声がテレビやラジオを通じて伝えられるようになる中で、国民が期待する「王」という役割と責任を引き受けるためにジョージ6世が努力する姿。

吃音症に苦しみながらも立ち向かっていく姿には、か、か、感動を覚えずにはいられないけれど、観賞後に私が考えたのは大正天皇。大正天皇といえば遠眼鏡事件を思い出す人が多いかもしれないけれど、原武史の「大正天皇」や、F・R・ディキンソンの「大正天皇」を読むと如何に彼が近代国家の象徴としての「天皇」という役割を期待された存在だったのかわかるし、彼がそういう枠に収まらない気さくで、気分屋でもあったみたいだけれど、素直な人物だったのかも伝わってくる。

一方で、浅見雅男の「皇太子婚約解消事件」では、伏見宮禎子女王と嘉仁親王(大正天皇)の婚約が禎子女王の健康問題を理由に解消され、器量がちょっと、性格がちょっと、身長がちょっと、とリストから候補者が消されて最終的に九条節子(貞明皇后)に決まった事情と周囲の思惑を明らかにしていくけれど、そこで提示されるのが明治天皇の「天皇」であることへの意識の高さ。

それに比べて、禎子女王との婚約が破棄された後に、誰が次の婚約者になったのかをしきりに尋ねたり、結婚後まもなく日光の御用邸へと出かけた際に皇太子が近所の鍋島別邸にあまりに頻繁に出かけるので、美人と有名な鍋島公爵の次女、伊都子に会いに行っているのではないかと気分を害した節子妃が東京に帰ってしまったりと嘉仁親王のエピソードは人間味があふれている。

ジョージ6世は結果として国民にも敬愛されていたようだけれど、時代の要請に応えられず潰れてしまったのが大正天皇ではないかと個人的に思っている。こういった悲劇的な天皇という視点が出てきたのもここ10年くらいとのことで、今までの大正天皇のイメージを払拭できたらいいと思うけれど、一方で、歴史って史観によってずいぶん認識が変わるものなので事実とは何なのだろうとも思わずにはいられない。

本編とは関係ないけれど「英国王のスピーチ」で印象的だったのは、英国の壁紙の効果的な美しさとジャケットの仕立て。そして、コリン・ファースが戴冠式の練習とその後戴冠式の映像を家族で見ているときに内股座りだったとこ。あと、よくイギリス映画で見かけるあの個性派俳優のチャーチルの演技は成功なの?失敗なの?ちなみに「ソーシャルネットワーク」で気になったのは双子のウィンクルボス兄弟のダブルスタントの方の小芝居とジャスティン・ティンバーブレイクの繊細なんだか未完成なんだかよくわからない曖昧な顔の造形でした。

2011年1月6日木曜日

あけましておめでとうございます。

我は東へ向かう鷹

我は地を這う西の虎

我らがまみえるこの戦場で戴くそれは

百万石ディナー