日本有数の進学校の生徒たちも利用する最寄駅。朝ちょうど仕事に行く時間帯は通学途中のその男子校生を大量に見かけるけれど、黒い学ランを身にまとった彼らは没個性的で全然見分けがつかない。そんな集団の中に、学ランの上に真っ黒でクラシカルなトレンチコートを着た男の子がひとり。こういうダンディズムは好き。
気になった記事をひとつ。
反対運動に対して厳しい弾圧をおこなっていたアルゼンチンの軍事独裁政権(1976-1983)。社会主義や共産主義といった危険な思想から守るためとして、反体制派の人間や妊娠している活動家の女性たちを逮捕、抑留し、秘密裏に出産させその子供たちを当時の体制に協力していた人間の家族に養子として迎え入れるというシステムが存在し500人もの赤ん坊が行方不明となっている。またその父親や母親も行方不明のままであり、その数は何千人にもおよぶ。
行方不明になっている若者の母親が大統領府の前に位置するPlaza de Mayoに毎週木曜日に白いスカーフを巻いて集まり政府に息子や娘を返してくれるように抗議するようになったのは1977年の4月30日。Madres de Plaza de Mayoと呼ばれるようになった。
そこから発展して、行方不明の孫たちの身元を探すために活動しているのがAbuelas de Plaza de Mayo。101人目の「行方不明の孫」の身元が確認されたというのが2月24日のEL PAISの記事、El reencuentro 101 de las Abuelas de Plaza de Mayo。
一方で、インターネットでおばあさんたちの活動に関連する動画など見ていると、「そうは言っても、行方不明になった人たちは”テロリスト”。関係ない人たちの命を奪っていたのだから治安を守るためには仕方のないこと」など少なくないコメントが軍事政権を擁護しているアルゼンチンの不安定さ。
でもやはり暴力はいけないよ。
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